東日本大震災10年を機に災害への備えを見直しました。
当時経験したことや、その後の備えで気づいたことを綴ります。
防災対策と気を付けるべきこと
- 非常時持ち出し品の準備より先に、家の中の転倒・落下対策が最優先
- 年月がたって防災意識が薄れると、安易に棚の上に割れ物を置きがち。防災の日には持ち出し品のチェックだけではなく家の中の安全確認も必要
- 大地震が起きたからといって全員が避難所に行くわけではないし、全員に炊き出しが出されるわけではない。住宅が一部損壊で命の危険がないなら基本的に各家庭で自力で対応することになる
- 大地震後、家にいるのが怖いからと車中泊した家庭も多かった。一晩エンジンかけっぱなしで暖房をつけていたことで、翌日にはタンクのガソリンが半分ほど無くなるという事態に陥っていた。震災後はガソリン関連会社が被災し流通も止まり首都圏での買いだめも起きたためガソリンが手に入らなくなった。普段からガソリンは極力満タンに近い状態にしておくことも備えになる
- ガソリンが手に入らず車を動かせなくなり自転車が必要になった(中古で購入)
- 天井からの吊り下げタイプの照明器具は大地震で落下する。真下にいるのは危険
- 引き出しタイプの家具は引き出しが飛び出す
- カウンターや棚の上に置いてあるものは落下する。割れ物は置いてはいけない。テレビは台に固定する
- 食器棚は観音開きより引き戸のほうが地震時の安全性は高い
- 火災保険には地震保障は含まれない。別途「地震保険」として契約が必要となる
- 新築するなら置き家具より備え付け家具のほうが転倒リスクなく安全
- 揺れが強かった地域で、木造住宅(築年数は経っていたと思われる)の階段が片方はずれて吊り下げ状態になったと聞いた
- 震災後プロパンガスも供給元の被災により、自治体から使用を抑えるようにとの通達があった
- パソコンやスマホのデータをハードに保存しっぱなしは危険。(紛失、故障のリスク)大事なデータはクラウド(ネット上)に保存しておく。パソコンやスマホを変えてもアクセス(データを取り出すことが)できる
- 水道が止まれば、食器を洗うことも洗濯もできない。仮に水道が利用できても停電になると洗濯機が動かせない
- 同じ震度の地域でも地盤が固いか弱いかで被害状況が分かれた。今いる場所の地盤を確認できるアプリ(「じぶんの地盤」)で周辺をチェックしておく(公共データに基づいた液状化、土砂災害、地震による揺れ、浸水などのリスクを確認することができる)
備蓄・持ち出し品
- 非常時持ち出し品は見えないところにしまっておくと時間がたつと存在を忘れる。常に目につくところに置くべき
- 大規模災害が発生すると工場が被災して商品を供給できなくなる、道路の寸断、交通がマヒする、ガソリン不足で運べない、商品を求めて人が殺到しあちこちの店から商品がなくなるといった「物が手に入らなくなる」という現象が全国規模で起きる
- 自宅に生活用品の在庫がないのは危険。ストック持たない主義、なくなってから買いに行く派は注意。近所のコンビニも地震発生直後に品切れが起きた。最低限の生活用品の買い置きは必要
- 一般的に売られている栄養食品は賞味期限1年未満のこともあるので持ち出し袋に入れる場合は注意(1年後の見直しですでに期限切れになっている)
- 家に置いておく保存食は基本ローリングストックする(食べながら買い足して賞味期限切れにならないように回していく)
- 大規模災害発生後、キャッシュレス決済やATMがどこまで利用できるか未知数。手元に現金は必要。震災後、物品を求めて店舗に長蛇の列となり、極力つり銭が出ない価格設定(
- 100円単位で端数なし)で販売をしていたことから、100円、500円玉を中心に手元に置いておくのもいい
- 段ボール(紙製)での保管は虫がつく心配あり。段ボール上からポリ袋をかぶせるか紙以外の容器に移す
- 非常時持ち出し用に入れておきたいTシャツは、家族で一番体が大きい人のサイズにすれば家族で兼用できる
- リュックに記名する
- ふろしき1枚あればバッグにしたり応用できる
- 車内にアルコール消毒積むのは危険
- 車に非常時持ち出し品を入れておく。通常時でもドライブやレジャー中のちょっとしたアクシデントにも対応できるし、度々開けることで見直しにもつながる
- 卓上ガスコンロは必須。家族が多いと(6人前後)ガスボンベ1日1本消費する
- 非常時用の給水タンクは購入後は一度洗ってから保管しておくべき(衛生面で)
- 大規模停電でスマホの充電が切れると連絡と情報手段が途絶えて致命的。複数の充電手段を用意しておく
子ども関連の防災対策
- 10年前、「自分の親の携帯番号」を知らない小学生が多かった。メモだけでなく子ども本人に暗記させる必要性を感じた
- 赤ちゃんがいる家庭はおむつライナーの備蓄も有効(長期保管中の成長に伴うおむつサイズアップにも対応できる)
- おむつは震災後入手困難になった。生理用ナプキンでの代用は、ナプキンは経血用なのでおしっこの吸水力は弱いらしい
- 緊急時避難場所は子どもと確認しておく(子どもが単独行動中でも直接向かえるように)
- 子どもが携帯を持っていない場合は、災害用伝言ダイヤルを教えておく(電話がつながりにくい状況になったときの電話の伝言板)
- 通学路付近の公衆電話の場所を確認しておく
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